
“ギク”痛ッ!! あなたを襲う 『魔女の一撃』
世界の人口の80%の人が一生に一度は腰痛を経験すると言われています。欧米では、そのためにかかる医療費が社会問題になったほど。日本でも、旧厚生省による国民生活基準調査(平成10年度)で一番多かった症状が「腰痛」でした。その腰痛の中には、朝、顔を洗おうと中腰になった途端、腰に激痛が走り、動けなくなって救急車で病院に運ばれるというケースもあります。このような激痛が一般にギックリ腰と言われており、ドイツでは『魔女の一撃』と呼ばれています。世界中で、腰痛になる人がこんなにも激増している背景には、@背骨や骨盤の構造的な弱点。A筋肉を弱めている今日の便利な生活環境。Bそこに加わる肥満、過労、不眠、運動不足、悪い姿勢などのストレスといったものが大きく関与しているようです。 日本語には肝心要(かんじんかなめ=じんは腎の音を持つ)という言葉がありますが、人体的に言えば「身体の中で最も大事なところは肝臓と心臓(そして腎臓)である」という意味になります。腰という字も月(にくづき)に要(かなめ)と書き、身体にとっては重要であることを意味するものです。しかし日頃から肝臓や心臓には注意していても、もう一つの大切な腰に注意を払う人は意外と少ないのではないでしょうか。
痛むときだけ大騒ぎして、痛みがなくなると腰のことなど忘れてしまい無理をする。その結果、あなたの腰は『魔女の一撃』を受けることになるわけです。少しの痛みは、身体にとっての黄色信号。心配な方は特に、赤信号になる前に専門家を受診することをお勧めします。
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